top of page

2010年2月2日

台湾人名

さて、1日10分しか進める気にならなかった悲惨なテープの中から、一つ検索を疲労、じゃない披露。

「モウイッパ」を「もう一派」として、どこにも派閥はあるのね、と思っていたが、何回目かの聞き直しで、あれ、これ人名?と気がついた。

台湾の人だということはわかっているので、まず中国姓の一覧が載っているサイトで「モウ」の苗字の漢字を探す。この中国姓の一覧のサイトはブックマークしてから5年くらいはたつと思うけど、時折使う。すると、毛、孟、蒙が出てくる。

この台湾の人が○○委員会に関与していたことが文脈からわかるので、台湾繁体字(日本の旧字体に近い)で「○○委員會」という字を見つけておく。このページもブックマークしておく。會、學あたりは汎用性があるので、漢字のストックとしてこれからも使えるから。

「○○委員會 毛」「○○委員會 孟」「○○委員會 蒙」で順に検索していく。
出てくるのは台湾繁体字のサイトなので読めないけれど、漢字をたどっていくと、半分くらい意味はわかる。

これだけやってもたどり着かないこともある。著名人でなければ、そもそもネット上に情報がない。ネット上に情報がないからたどり着けないのか、検索が下手でたどり着けないのか、その見極めは難しい。

この方は、人名だと気がついてからはそんなに苦労せずに到達したので、立派な著名人だ。
それにしても、ご存命なら100歳を超えている方で、第一線でご活躍していたのは数十年前だろう。そんな、歴史上の人物ではないが現役の人でもない人名にたどり着けるのもネットのおかげ。

インターネット時代前のテープ起こしとは、作業の中身がどれほどがらりと変わっていることだろう。インターネット時代前のテープ起こしは、もっと個人の知識のポテンシャルによって支えられていたものだったと思うが、今は検索技術に依る部分が大きい。

でも、このモウイッパさんのことが書かれているページを見つけるのは、人名を漢字で表記することだけが目的ではない。(そんなの、依頼主のほうは簡単にわかる場合も多い)

それよりも、最初私は「もう一派」という意味で無理やり文脈をつなげているので、全く意味の通じない文章を作っていたのだ。テープ起こし者としては、こっちのほうがまずい。意味の通じるところまで持っていくための検索。

ところで、インターネットの初期は、歴史になっていない過去、つまり1970~1980年代ぐらいの情報が非常に少なかったように思う。その辺が日に日に充実しているのを実感する。「調べればきっと出てくる」という感覚が、今日も私の検索地獄……ではなくて検索ライフを支える。
 

bottom of page